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ほぼゲーム感想日記 QuinRoseの感想に偏ってます 時折、他ジャンルが飛び交うことも・・・
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何かやらなきゃいけない時ほど何故か他のことがしたくなります。
普段は全くしないこととかね。
自覚ありつつもどうにもならないので、もうお手上げですな。

とういうわけでまさかのLD1SS第3弾
自分でもホントまさかこんなに書くとは思わなかった。
まだ3つ目じゃんとか言わんで下さい!元々二次小説書きでは御座いませんので。

さて、今回もふと思い立ってガシガシ書いた1品。てか、その勢いがないと書けません。
そして、その勢いのまま載せちゃわないと永久に載せれません・・・。
今回はベルのターン!
毎度ながらの雰囲気小説。もはや何が言いたいのか分からない!
それでもおkというお心の広い方はどぞ~

あぁ、でもホントいい加減やることやらないとやばすぎる・・・
分かってるのに、分かってるのに・・・
ぬあぁぁ~!!

*BLゲームジャンルです。BL要素はありませんが、お嫌いな方、知らない方はご注意を




はっきりとは出てませんがベルが他の女性と関係を持っています
そして子持ち。
苦手な方は回れ右でお願いしやす!


今となっては素敵な思い出だけれど、それでも確かに今でも心うずく思い出がある。

素敵な初恋

「パパン、この写真何?」

まだ声変わりも迎えていない息子の高い声が後ろから聞こえてきた。
振り向けばやはりそこにはまだ華奢な体つきの自分の息子が立っていた。
その手には1枚の写真が握られている。
何の写真なのだとベルナルドに聞きながら、その写真はベルナルドに見せられずしっかりと息子の視線を受けていた。
何が珍しいのか興味津々といった風を隠さず写真を見ている。
その様に苦笑して暫くそのままにしておいてやる。

「そんなに珍しいかい?」

自分の上から降ってきた父親の優しい声に息子は素直にうなずいた。
写真に写っているのは今より数段若いが見まごうことな自分のく父親で。
その傍には見たことがない人が立っている。
みんな本当に幸せそうな笑顔でカメラに向かっている。
そう、みんな。
見たことがない父親の笑顔がそこには写っていた。
いつも優しく微笑んでいる父親だけれど、滅多に感情を表に出す父親ではない。
そんな父親が破顔している、本当に嬉しそうに、幸せそうに。
その想いを隠そうともしないで。

「この2人は誰?」

ここまで笑うほどに仲が良いのであれば相当仲がよいと予想できるのに、そこに写る人物は1人を除いて自分が全く知らない人物だった。
好奇心に負けたのか自分よりもまだまだ背が高い父親を見上げ問うてみる。
ベルナルドはいつもどおり優しく微笑みながら息子の手からすっと写真を取り戻す。
そして本当に愛しげな目線を写真に落とす。

何度も出し入れしたのか端がところどころ擦り切れた写真。
所々に皺もよっている。
表面に指を這わせればかさりと音がする。

本当にもう昔のことで。
本当に写真の中だけの出来事になってしまったのだなと微笑む。

「これはね父さんの親友と初恋の人。」

その答えに息子は驚いてみせ、次第にその顔を青くさせた。
その目に見える変化が面白い。

「でっ、でも、それ…。」

動揺を隠せないまま震える指がベルナルドが持つ写真をさす。
写真に写るのはみんな男。
ベルナルドも含めみんなタイプは違うものの男前と言うやつだが、見まごうことなく男だ。
とんでもないことを今更カミングアウトされたみたいで息子はまともにベルナルドの顔が見れない。
父親はまさかのゲイだったのか。
しかしそれでは自分も妹も生まれていない。ではバイだったのか。
今得た処理しきれない情報が息子の頭をぐるぐると駆け巡る。

「あはははっは」

真っ青な顔で、目を白黒させ真剣に思い悩む息子の姿にとうとう我慢しきれなくなったのかベルナルドはいきなり笑いだした。
そんな父親に息子はますます混乱する。

「パパン?」

まさかからかわれたのかと非難めいた声があがる。

「いやいや、悪いね。」

ひとしきり笑ったベルナルドが微笑みながら息子を見下ろした。
すっと手の写真を息子に差し出して写る人物の1人を指差してみせる。

「嘘は言ってないぞ?可愛い可愛い俺らのお姫様だ。」

ベルナルドに指差されたのは、写真の中では1番背は低いもののそれでも身長は175㎝はありそうで、肩にかかってはいるが短く切りそろえられた輝く金髪、桜色の薄い唇の端だけをあげてにやりと笑っている。
そうやって微笑む様は艶があるものの、見る者を侮れない気持ちにさせる。
どんなに美しくても間違うことなく男である。
一体何の冗談なのか息子はきっとベルナルドをにらみつける、それを敏感に感じ取ったベルナルドは心外といった表情を見せ肩をすくめてみせた。

「綺麗な奴だろう?」

にこにこと微笑む父親に促されてもう1度写真に目を落とす。
その写真の中で微笑む父親たちと、今目の前で微笑む父親の姿にもはや何もいえなくなる。

「本当に好きだった?」

自分でも予想に反してやっと口からこぼれ出たのはそんな言葉だった。
それまで写真を見ていた息子の唐突な問いにベルナルドは少し目を見開く。
じっとまっすぐな目線が向けられる。
偽りを許さないまなざし。

「あぁ。本当に好きだったよ。もうこんな想いはないほどに。」

未だに息子の手に収まったままの写真の中の人物を優しくなでる。
指先から伝わってくるのは冷たくて平坦な感触。
暖かくて柔らかな感触はもうない。

「初恋だったんだ。」
「初恋は叶わないっていうもんな。」

父親のその声から何を感じ取ったのか、息子は茶化すような言ってウィンクしてみせる。
それに苦笑を返す。

「素敵な素敵な恋だったよ。」

嘘ではない。必ずしも本当でもないけれど。
決して本当のことではなかったけれど、口に出してみれば本当のようで。
素敵な恋だったよと息子に自慢できる恋のようだった。

「俺はね素敵な恋をしたんだ。」

まるで御伽噺を語って聞かせるように、素敵な初恋を語ろう。
じくじくとうずく痛みは見ない振りをして。
ただ綺麗で美しい不幸などありえはしない御伽噺を語ろう。


あとがき
とりあえずベルはロマンチストと言う認識でおk?
ベルジャンではなく、ベル→ジャン。ジャンは他の誰かとくっついてる設定。
ジャンが他の誰かとくっついた後ベルは家庭を持ったという設定ですが、他ルートの場合ベルとアナの関係はどうなったんでしょう?
ジャンが誰とくっついたかは各自の想像にお任せするということで・・・
子供が1人除いて知らないのはイヴァン以外はもう亡くなっているとかそんな感じ。
初恋とかかっこつけさせましたが、初恋ではないよね。
最愛の人とはいえると思うけど、アナはアナで好きだったんだと思うし

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