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ほぼゲーム感想日記 QuinRoseの感想に偏ってます 時折、他ジャンルが飛び交うことも・・・
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華アワセ 姫空木編がいよいよ今月発売ですね!

なんか蛟編が発売された当初は続編がものすごく先のように思っていたのに、
もうきちゃいましたね。
(とはいっても、もうゆうに1年経っていますが…w)

というわけで、
蛟編プレイ時になんか勢いのままに書いて、そのまま放置していたSSを仕上げてしまおうかと…
蛟編の姫空木で姫空木編の姫空木×みことCPを妄想したものなので、
ねつ造も甚だしいため、もう今しかアップする機会ないな…と…


暫く作品から離れていた為、色々キャラ崩壊が激しいしょうな気もしますが
それでもおkという方はいつも通り、つづきからどうぞ~








Dolce


「おいでよ」

両手を広げ自分を誘う姫空木にみことはぎくりと体を強張らせた。
単に姫空木の傍によるだけならば問題はない。
みこととて姫空木の傍にいるのは好きだ。
しかし、姫空木の様子から彼が単にみことに傍に来るよう呼んでいるのではないことを、
みことはこれまでの経験上よく分かっていた。

「みことちゃん?」

再度姫空木から声がかけられる。
穏やかな笑顔、にこやかな声だというのに、
どこか有無を言わせない様子のそれにみことは観念して姫空木の傍に寄った。
誘われるままに少し距離を縮めるも、それでもまだ踏ん切りがつかないのか、
みことはにこにこ微笑む姫空木の前で、おずおずと姫空木を見やり気まずそうな様子を見せる。
姫空木はそんなみことの様子に気がついているはずなのに、
みことに対し妥協することも、かといってそれ以上催促することもなくただただ微笑むばかり。
結局折れたのはみことの方で、
みことはおずおずと両手を広げ待機する姫空木の膝の上に乗った。

「うん、いい子だね。」

自分の要望通り膝の上に座ってきたみことに姫空木は満足げに頷き。
その細い腰に手を回し、空いたほうの手で自分の胸元あたりにあるみことの髪をすいた。
膝の上に座るみことはといえば、未だ慣れないその行為にその身を硬くしていたが、
自分の髪をすく姫空木の優しい手つきに次第に緊張がほぐれていったのか、
気持ちよさそうにふうわりと目を細め、少しずつ体の力を抜いていった。
その様を始終見下ろしていた姫空木は、野生の猫でも手懐ける感覚にいっそう笑みを深めた。

「あぁ、そうだ。みことちゃん」
「はい?」

気持ちよさそうに目を細めていたみことは、姫空木の呼びかけにきょとんと目を見上げれば、
自分で思う以上に姫空木の顔がすぐ傍にあり、みことは慌てふためいた。
その様がたまらなく可愛くて、更に頬が緩みそうなのを自制し、
姫空木はなんでもない風に傍机に手を伸ばす。

「さっき水妹の皆にお菓子を貰ったんだ。良かったら食べない?」

傍机に置いてあった綺麗な細工の小箱を手元に寄せ、
開けて見せればそこには色とりどりのお菓子が詰まっていた。
入れ物の小箱とあいまって、それはまるで宝石箱の様で、
みことは思わず目を輝かせた。
その様子に姫空木は嬉しそうに微笑んだ。

「うわ~、凄い綺麗です!」
「ふふっ。みことちゃんは何が食べたい?好きなのを食べていいよ。」

お菓子の方に暫し目が釘付けとなっていたみことは、姫空木の問いにばっと顔を上げた。

「そっ、そんな駄目です!水妹の皆さんが姫空木さんにと差し上げた物なんですからっ!!」
「でも、こんなに全部僕一人では食べられないし、無駄にしてしまう方が失礼なんじゃないかな?」

ああいえば、こういう姫空木にみことが口で勝てた試しなど今まで一度もない。
今回も正論を突き付けられみことは言葉を詰まらせる。
そんなことではなく、あげた者の気持ちのことを想えばの先の台詞なのだが、
それをうまく言い表すのは難しい。

「分かってくれたかな?じゃあ、はい、あ~ん」

困って黙りこくってしまったみことに、
機会は逃さないとばかりに姫空木は躊躇なくさっとその口元にお菓子を差し出した。
姫空木のその行動に先ほどまでは困り顔だったみことは再びぶわっとその顔を赤くして慌てふためいた。

「じ、自分で食べられますから……っ」
「僕が食べさせてあげたいんだよ、駄目かな?」

伺いをたてている筈なのに、逆らわせない様に笑顔で勧めてくる姫空木に押し切られるように
みことは仕方がなく口を開き、口元に差し出されていたお菓子を口にした。

「…おいしいです…」

姫空木への贈り物を食べてしまった罪悪感に苛まされていたというのに、
悔しい事に口にしたお菓子はとてもおいしくて、みことは思わずといった体でぽろりと呟いた。

「そう?よかった」

みことの感想に姫空木はますまな笑みをこぼし、とてつもなく満足そうだ。
その嬉しそうな姫空木の様子に、みことも嬉しくなる。


姫空木さんに笑ってほしい。
喜んでほしい。


それはみことが常に抱いている想いだ。
しかし、みことはこんなことで姫空木を喜ばせたいわけではなかった。
それでもまだ付き合いの浅いみことは、何が姫空木を喜ばせるのか分からない。
だから姫空木の望みにはつい頷いてしまう。

いつも輝かんばかりの美しいほほ笑みをたたえながら、人々に傅かれることが当たり前な姫空木は、何故かみことに対してはいつも世話を焼きたがる。
最初こそ遠慮していたみことだったが、引かない姫空木に半ば諦めたようにその待遇を甘受した。
それがいけなかったのか、姫空木の甘やかし方はとどまる所を知らず、
気を抜けば姫空木はみことの何から何まで自分でやりたがるようになった。
それは日常生活だけでなく、華遷にまで及び、
みことが水妹になった当初は全面的に応援し、根気よく戦い方を指導してくれたにもかかわらず、
最近では、みことが華遷で少しでも体調の悪い様子をみせれば良い顔をせず、
その後も暫く華遷の場に来ることを良しとしない。
これ以上なく大事にされているのはみことにも分かるのだが、
みことは可愛いだけのお人形でいたいわけではない。
それこそ「お姫様」のように傅かれたいわけでもない。

みことが望むのは姫空木と共に戦っていく事だ。
その為にの努力も惜しんではいないつもりだ。
水妹として入園し、姫空木と共に戦っていく道を選んだ以上、
自分も他の水妹のように華闘で役立ちたい。力になりたい。


今は頼りなくとも、守られていても
いつか互いに対等にその横に並び立ちたいと思う。


そんな密かな決意を胸に、みことはにこにこと邪気なくほほ笑む姫空木に微笑み返した。


お粗末さまでした~
妄想姫空木×みこといかがだったでしょうか?
皆にお姫様と傅かれる姫空木が唯一王子として守りたいみことがパートナーになると
みことはこんな葛藤があるんじゃないかなぁ…と妄想したものです

華アワセは一キャラがたっぷり描かれるので本当に楽しめますよね
そしてキャラクターによって、その他のキャラクターの絡み方も異なってきそうですし…
本当に今からプレイするのが楽しみでなりません!!





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